[PR]
アクアクリニック
仏教の師弟関係(中村元)
『
(師は、自分の弟子をして)他人の弟子に勝たしむべし。
』
という。ここでは
競争
の原則が承認されている。正当な
競争
はやがて進歩を生み出す母であろう。
『
弟子の智慧をして師よりも勝れしめんと欲す。
』
弟子は、教師から教え授けられたことを、ただ受けたもっているだけではいけない。教え授けられたことにもとづいてそれを発展し、師をのりこえて進まなければならない。ここには競争と進歩の原則が表明されているのである。
これに類した師の心がけとして、『
芸を極めてこれを教う。
』とある。短い文句であるが意味するところは深い。教師自身が不断の勉強をして「芸を極め」なければならない。
(中村元『原始仏教 その思想と生活』(NHKブックス111)、日本放送出版協会、1970年、pp. 202-203)
この書籍をお求めの方はこちらから
原始仏教
トップページ
>
資料集
>
[041-060]
>
044. 仏教の師弟関係(中村元)
http://fallibilism.web.fc2.com/